システム開発現場から組織文化を変えていく!!

マネジメントが崩壊、新たなPMを調達するも

某大手メーカーが新たに開発する数十億円規模のシステム開発現場では夜の10 時になっても半分以上が残り、その多くが最終電車での帰宅組でした。中には、最終電車に間に合わず、近くのサウナやホテルに泊ったり、タクシーで帰ったりする人も数名いる始末です。全員が肉体的にも精神的にも疲弊しており限界に近い状況でした。ミスや手戻りが多発し生産性が上がらないような悪循環に陥っていました。
PM(プロジェクト・マネージメント、以下プロマネ)と開発部分を発注している会社の幹部社員に聞いてみると、プロマネが機能していないので、スポットでプロマネができる人が来週から来るというのです。しかし新しく着任したプロジェクトマネジャーは「あれができていない」「これができていない」と新たなチェックリストを作ったり、文句をつけたりするばかり。問題を解決するために派遣したはずなのに、逆に現場の工数を増やしているようにしか見えません。半月の間じっくりと観察したところ、プロマネは現場の状況を把握するために大半の工数を使い、職場は何も改善されない状況が以前と続いていたのです。プロマネチームは数人おり、頭数だけはそろっていたのですが、プロマネの仕事は「管理」であり、進捗状況、課題・問題を管理することがプロマネチームの共通の価値観に終始していたのです。

仕事の見える化

私が発注する側の立場で開発チームを見ていたときに、誰が何の仕事をしているのかまったくわからないという大きな問題点がありました。そこで、まずは自分たちの仕事を見える化して、手待ちにならないようにしようと提案しました。できる人にある程度仕事が集まるのは仕方ないにしても、見える化することで、集中してしまった仕事の中から「この仕事は他の人でもできそうだから回そう」といったオペレーションが可能になり、少しずつ平準化が進んでいきます。手始めにタスクボードを壁に張って、取り組む仕事を付箋紙に書いてもらいました。

製造業と違い、ソフトウエア開発の現場では1週間単位でチームミーティングや課の会議を開いて報告するなど、報・連・相の弊害が生まれており報告がないと上層部は何もわからないという状況になっていました。ある開発チームも初めは週に1 度のミーティングだったが、毎朝スタンドアップミーティングをし、誰がどのタスクをやるかを決めるように工夫したことで仕事を平準化できるようになりました。また仕事を見える化し、2H単位で細かく細分化したタスクボードで管理することにより、日々できたこと、できなかったことが見えるようになりました。この結果、チームメンバーは、自律的に動き始め、プロマネがいなくても翌日には対策が打てるようになり、生産性は格段に向上しました。日々のPDCAをPM主導ではなく、チーム主導で回せるようになったのです。結果的に、プロマネがいない方が現場主導で仕事が回せるようになったのです。
一体感がなかったチームが統一感を持って仕事ができる状態へと変わっていったのです。

組織の文化・風土を変えるための最強のプログラム

一般的な企業や組織において、共通の価値観と原理原則を持った高いレベルのマネジメントの文化・風土を作るためには長い年月がかかると考えられてきました。最近の事例では、数年で活性化されたイノベーティブな組織を開発することが出来ることが分かってきました。当初は、数百人の会社からの出発でしたが、今では数万人の会社に至るまで企業独自のプログラムに形を変えています。

そのためには、下記のように会社の五つの層を想定して下記の順番にアプローチします。

1)社長、人事総務
2)リーダー層(次期幹部候補生)
3)中間管理職
4)新入社員
5)協力会社

これからの五つの層をきれいに分ける必要もないのですが、主にこの五つの層を意識してアプローチを試みることが効果的です。

TMS プログラム

TMS は、仕事をしていく上でのマネジメントに関する人の価値観・原理原則を標準化することで、人による仕事のバラツキ(労働生産性)を低減するノウハウと教育カリキュラムが整備されており多くの一流企業で採用されています。また、TMS3級は、TMS4級の知識を基にご自身の職場で実践して頂く実践型のプログラムになっています。研修にありがちな、知識は得たが、職場は何も変わらないという知識偏重型の研修から実践型にデザインされています。

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